存在と時間(二) (岩波文庫)作者:ハイデガー岩波書店Amazon 引き続き熊野純彦訳の『存在と時間』を読んでいて第二分冊に入った。この記事では第一篇第四章(第二十五節〜第二十七節)の内容のまとめと感想を書いていく。 第一分冊については以下の四つの記事…
存在と時間(一) (岩波文庫)作者:ハイデガー岩波書店Amazon 『存在と時間』第一分冊について記事の四つ目(最後)。この記事では第一部第一篇第三章B、C(第十九節〜第二十四節)の内容とそれについての感想を書いていく。序論(第一節〜第八節)については以…
存在と時間(一) (岩波文庫)作者:ハイデガー岩波書店Amazon 『存在と時間』第一分冊について記事の三つ目。この記事では第一部第一篇第三章、第三章A(第十四節〜第十八節)の内容とそれについての感想を書いていく。序論(第一節〜第八節)については以下の…
存在と時間(一) (岩波文庫)作者:ハイデガー岩波書店Amazon 『存在と時間』第一分冊について記事の二つ目。この記事では第一部第一篇第一章、第二章(第九節〜第十三節)の内容とそれについての感想を書いていく。序論(第一節〜第八節)については以下の記事…
存在と時間(一) (岩波文庫)作者:ハイデガー岩波書店Amazon 2013年に出た熊野純彦訳の岩波文庫版『存在と時間』を読んでいる。この記事では序論(第一節〜第八節)の内容とそれについての感想を書いていく。本書冒頭には熊野純彦による梗概が付いているが、読…
解明される意識作者:ダニエル・C. デネット青土社Amazonre-venant.hatenablog.com re-venant.hatenablog.com 一部読むごとにまとめていくシリーズ三つ目。第Ⅲ部のタイトルは「意識についての哲学的問題」で、意識の「多元的草稿」モデルを使って様々な哲学的…
解明される意識作者:ダニエル・C. デネット青土社Amazonre-venant.hatenablog.com 一部読むごとに内容をまとめていくシリーズ二つ目。第Ⅱ部のタイトルは「心についての一つの経験的理論」である。なお本文引用の際は脚注に「章番号.節番号.段落番号 ページ数…
深夜百太郎 入口作者:舞城 王太郎,MASAFUMI SANAIナナロク社Amazon深夜百太郎 出口作者:舞城 王太郎,MASAFUMI SANAIナナロク社Amazon 舞城王太郎の新刊は短編を100個積み重ねた百物語。前作『淵の王』からの流れのままにがっつりホラーだった。百篇それぞれ…
今回はいつも通りの感じに加えて最近っぽい各種ハウスを中心に選曲した。 NOUS FM - sprout's dub 94 (Revenant & kina-kmt) - 2016年1月23日放送分 by Nous Fm on Mixcloud Manila Killa - All That's Left (feat. Joni Fatora) Future Bass初期から活動し…
2年ほど前(学部一回生の頃)に書いたJ.S.ミル『自由論』についてのレビューとそれを踏まえた「パターナリズム*1」についての論考が発掘されたので多少手直しして掲載しておく。 1.初めに 私たちは何かを判断する際に、自分で考えてそれをするか自分より賢い…
2015年に出たEPやアルバムで良かったものを挙げていく。作曲者のA-Z順に書いているので必ずしもこの順で良いということではない。 Canblaster - Continue? Continue? CanBlaster エレクトロニック ¥1050 10/23にベルギーのレーベル"Pelican Fly"からリリース…
1.矛盾許容論理 矛盾許容論理(Paraconsistent Logic)というものが存在する。それが何なのかと言うと、いわゆる「嘘つきのパラドックス(Lier Paradox)」などの直感的にもっともらしい矛盾を認めた上でも、論理の体系が成り立つようになんとか頑張ろうという試…
今回のsprout's dub 94 on NOUS FMでは2015年振り返り特集ということでトピックに沿って2015年を代表する曲を選曲した。 NOUS FM - sprout's dub 94 (Revenant & Batsu) - 11th December 2015 by Nous Fm on Mixcloud Nömak & L'homme aux 4 lettres - Horse…
解明される意識作者:ダニエル・C. デネット青土社Amazonダニエル・C・デネットの『解明される意識』を読んでいる。この記事では第Ⅰ部の内容で、関心がある項目についてのまとめと読んで思ったことを書く。なお本文引用の際は脚注に「章番号.節番号.段落番号 …
1.帰結主義 ベンサム、J.S.ミルに端を発する功利主義は現在「帰結主義」として倫理学上の主要学説の一つとなっている。 功利主義とはつまり「ある行為が倫理的であること」の定義をその行為が結果として多くの人間を幸福にするかどうかに求める考え方である…
project-itoh.com以下に書くのは映画の感想や解釈ではなく、個人的な妄想や心情の吐露である。伊藤計劃の小説『虐殺器官』の文庫版の巻末に付された解説に、2009年7月の星雲賞授賞式に亡くなった本人に代わって登壇した伊藤計劃の母の述懐が掲載されている。…
『屍者の帝国』から3年を経て刊行された円城塔の現時点での最新長編である。エピローグ作者:円城 塔早川書房Amazonあらすじ オーバー・チューリング・クリーチャ(OTC)が現実宇宙の解像度を上げ始め、人類がこちら側へと退転してからしばらく―。特化採掘大隊…
偶然読んだ音楽ニュースサイト「FACT」上のRustie - EVENIFUDONTBELIEVEについてのインタビューが面白かったので翻訳してみる。元記事はこちら www.factmag.com以下翻訳 太字:インタビュアー/斜体:Rustie 現在のあなたの方向性について話したいと思います。…
冲方丁の小説『マルドゥック・スクランブル』に出会ったのは中学三年生のころである。 今に至るまで4回は通して読んだし、続編「マルドゥック・ヴェロシティ」も同じくらい読んだ。 縁あって『聲の形』で有名な大今良時によるコミカライズ版をKindleで購入…
ブログを始めるにあたって「なぜ文章をブログに書くのか?」「そもそもなぜ文章を書くのか?」という二つの問いに答えたい。 1.「なぜ文章をブログに書くのか?」 思考というのは自分の脳の中にあるだけのうちは基本的にとりとめのないもので、説明的な形で…